豊中市、職員約1000人対象にAI対話アプリを検証 匿名投稿で現場の本音を収集
「生成AIを、チャットbotや議事録の要約以外で何に使うか」——。多くの現場がこの問いに詰まる中、大阪府豊中市教育委員会は、職員の“本音”を集めるという意外な用途にAI対話アプリを使った。しかも、従来の1on1では引き出せなかった声が集まったという。
職員の業務環境に関する問題や組織課題を早期に発見することは、現場の働きやすさの改善につながる。一方で、組織アンケートや1on1は、実施の手間や匿名性の問題から本音が聞き出しづらいことも多い。
大阪府豊中市は教育委員会において、職員の意見を匿名で収集できるAI対話モバイルアプリ「ココボイス」を試験導入した。従来の1on1では難しかった職員の本音が引き出せたという。
同市教育委員会では2026年2月からココボイスのトライアルを実施しており、現場職員から課題や日々のストレス要因、悩みなどの投稿が寄せられた。
導入の背景には、職員が複数の拠点に分かれて勤務していることから、日々の小さな気付きや悩みをタイムリーに把握しにくいことが課題だったという。例えば、豊中市の放課後こどもクラブでは約300人の常勤職員が勤務する一方、定例面談の対象は任期付短時間勤務職員に限られ、対象者は全体の2割未満だった。実施回数も年2回にとどまっていた。
ココボイスでは、職員が私用スマートフォンにアプリをインストールし、場所や時間を問わず匿名で投稿できる。AIが投稿内容を分析してレポート化し、その結果を管理職にフィードバックする仕組みだ。今回の導入対象は、放課後こどもクラブや公共図書館、学校図書館などの職員約1000人で、定期的なAI分析を組織改善に活用する。
同教育委員会によると、トライアルでは、対面では伝えにくい現場の声が匿名で寄せられた他、利用職員からはAIによる応答や、やりとりの回数が適度に制限されている点を評価する声もあったという。今後は、匿名性とAIとの対話を活用し、職員の声を把握する手段としての有効性を引き続き検証する考えだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
事例で学ぶ! 業務改善のヒント
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot、Word文書まとめて」で社内全滅? 勝手に増殖するAIウイルスで大騒ぎ:895th Lap
-
2
ソニー子会社、M365環境にあえて「Gemini」を導入 システムを競合させない工夫とは
-
3
現役情シスに聞いた「忙しすぎる理由」 やりたいけど手が回らない仕事とは? 228人調査
-
4
「AIコーディングで高速開発」が、なぜ企業の弱点に? 開発部門のAIとの付き合い方
-
5
SOAPはRESTに負けたのか? 「古いAPI」を残すか見直すか
-
6
“脱・C言語”を狙う開発者が「Cの代替言語を作っても失敗する」と断言するワケ:894th Lap
-
7
【対談】「ひとり情シス」は悪ではない 担当者が辞めても「回る情シス」の作り方
-
8
「Gemini Notebook」で利用者10倍 シニア社員をAIヘビーユーザーにした首都高の考え
-
9
取手市、生成AIを「使わなくてもいいよ」でまさかの定着成功 その以外な効果とは
-
10
「AIを入れたのに、仕事が変わらない」 企業が見落としている"使い方"
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー