新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、2020年4月7日に初めての緊急事態宣言が発令されてから2年が経過した。政府によるイベントの自粛や一斉休校、外出自粛要請が出され企業はテレワークへの移行を画策し始めた。感染状況の変化に併せて緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などが繰り返される中、テレワークや時差通勤など働き方の変化も求められてきた。働き方や働く人の意識はどう変化したのだろうか。
アステリアとサイボウズ、ZVC Japan(以下、Zoom)、レノボ・ジャパン(以下、レノボ)の4社は2022年4月7日、初めての緊急事態宣言発令から2年が経過したことを契機に、全国の20〜60代のフルタイムで働く就業者2000人を対象とした「これからの働き方を考える」という4社合同の調査を実施した。
同調査では、多くの人が2年間のテレワーク体験から自由な働き方ができる未来を描くようになったと判明した。同時に、コロナ禍初期から懸念されていたテレワークのコミュニケーション不安が残存していることやリモート会議が長時間化した、勤務時間中に他のことをしてしまうなど、いくつかの課題が顕在化した。
まず、同調査における回答者のテレワーク実施状況(月2回以上)についてだ。COVID-19の流行前は、テレワーク実施率は7.1%だったのに対し、2020〜2021年の緊急事態宣言中には29.5%と上昇した。2022年現在は25.8%となり、緊急事態宣言中に比べるとやや減少傾向が見られるものの引き続き4分の1の回答者がテレワークしていることが分かった。
調査ではテレワーク未実施者の意外な割合も明らかとなった。もちろん、テレワークの未実施者の多くは「テレワークができない職種」に従事する回答者だ。しかし、「テレワークできる職種」の内「テレワーク未実施」とする回答者は166人で一定の割合を占める結果となった。調査では、「これまでにテレワーク経験がない人」ほど将来的なテレワーク意欲が低い傾向にあった。
では、テレワーク未実施企業はテレワークに対しどのような懸念を抱いているのだろうか。
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