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舞鶴市のGeminiとNotebookLM活用事例 2時間で問い合わせBotを開発

舞鶴市が「Google Worspace」「Gemini」「ChromeOS」「Chrome Enterprise Premium」を導入した。公式NoteアカウントではGeminiの活用状況やNotebookLMを使ったチャットbotについて、感想を発信している。

» 2025年06月12日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 グーグル・クラウド・ジャパンは6月9日、京都府舞鶴市が「Google Worspace」「Gemini」「ChromeOS」「Chrome Enterprise Premium」を導入したと発表した。従来とは異なる新しい働き方を実現するとして全職員が生成AIを活用する。

 舞鶴市は公式「Note」アカウントで、Geminiの活用状況やNotebookLMを使ったチャットbotについて、感想を発信している。

Geminiは約3分の2が利用 用途は?

 生成AIチャットサービスであるGeminiは約1000人の職員のうち65.5%が利用している(2025年3月ごろの実績)。

 舞鶴市が従来利用していた生成AIではインターネットの情報を基にテキストを生成することはできなかった。一方、Geminiは、外部情報をリアルタイムで参照しながら応答を生成できる。

 画像生成機能は、舞鶴市のゆるキャラのアイデア出しや内部ツール用のイラスト生成に利用している他、Geminiと連携できる「Gmail」や「Google Meet」、「Google スプレッドシート」などでは、テキスト生成や要約、データ分析、文字起こしなどを生成AIで補助している。

 他にも、Geminiの挙動をカスタマイズしてbotを作れる「Gems」では「誤字脱字校正ボット」「お天気お姉さんボット」を作成して使っているという。

2時間でプロトタイプを作成した 庁内お問合せbot

 NotebookLMを活用し、庁内からの問い合わせに対応するチャットbotを構築した。舞鶴市は「Windows」環境からChromebookとGoogle Workspaceを組み合わせた環境に移行したことで、情報システム部門への問い合わせが急増し、過去のFAQを見てもらえず同じ問い合わせが寄せられることもあったという。問い合わせ窓口も複数箇所に分散していた。

 同市はNotebookLMに過去のFAQを情報源として登録して問い合わせbotを作成。プロトタイプは2時間で完成した。このbotで回答できない質問は相談箱で個別に受け付ける運用にしたところ、問い合わせ件数が減り、コア業務に対応する時間が確保できたという。

 同市はNotebookLMについて「何かに基づいて仕事をする自治体職員とNotebookLMとの相性は抜群」「サポートツールとして80点出せるものだという認識です。自治体職員は100点を出そうと必死になる傾向がありますが、こういったbot対応は80点もあれば十分効果があると思います」との感想を述べている。

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