CIO Dive
AIのビジネス活用率は7割 AIエージェントは? 多くが抱く3つの懸念
Boston Consulting Groupの調査により、AIのビジネス活用は約70%まで上昇する一方で、AIエージェントの導入率はいまだ低いことが分かった。従業員が抱えるAIエージェントへの懸念は3つに分類できる。
Boston Consulting Groupが2025年6月26日(現地時間、以下同)に発表した調査によると(注1)、従業員はAIに慣れてきている一方で、自律的に動くAIエージェントの導入については依然として不安を抱いているという。
従業員の不安とリーダーたちの懸念
調査は1万人以上の従業員および管理職、リーダーを対象に実施した。回答者の70%以上が生成AIツールを定期的に使用しており、約半数は「1日当たり少なくとも1時間を節約できている」と答えている。2018~2025年にかけて信頼度は19ポイント上昇した。
しかし、AIエージェントはまだ発展途上の技術であり、実際に業務でAIエージェントを使っている従業員はわずか13%にとどまる。従業員がAIエージェントに抱く主な懸念は「人間による監視の欠如」「ミスが起きた際の責任の所在が不明確」「偏見に基づく不当な取り扱い」の3つだ。
AIエージェントを早期に導入した企業からメリットが報告されているものの、大半の企業は導入の初期段階にとどまっている。
AIエージェントについて調べているリーダーたちは、セキュリティとガバナンスの不備を導入の主な障壁として挙げている(注2)。既存のシステムとの統合の問題や組織の準備不足も(注3)、よく指摘される重要な課題だ。
それでも多くの企業は、AIエージェントが仕事に大きな影響をもたらす可能性に注目している。コンサルティングサービスを提供するPwCの調査によると(注4)、経営幹部の約4分の3は「AIエージェントが自社の競争力を高める」と考えており、約半数は「AIエージェントによって、2年以内に自社の業務モデルが全く別のものになる」と予想している。
ベンダー各社が支援プラットフォームを改良し(注5)、AIエージェントの製品群を拡充する中で(注6)、ますます多くの企業が導入に乗り出している。2025年6月23日の週の初めには、Salesforceが過去6カ月で8000社の顧客が同社のプラットフォーム「Agentforce」を導入したと発表した(注7)。しかし、試験導入の段階にある顧客の数は公表されていない。
Salesforceによると、PepsiCoはAgentforceを導入した最初の大手食品および飲料メーカーの1つだという。ゲータレードなどの飲料を製造するPepsiCoは、広範な事業変革戦略の一環として他のベンダーが提供するエージェントサービスも活用している(注8)。
他にも早期にAIエージェントを導入した企業には、自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社や(注9)、大手美容企業のEstee Lauder Companies(注10)、大手小売企業のWalmartが含まれている(注11)。
出典:AI agents raise red flags for employees(CIO Dive)
注1:AI at Work: Momentum Builds, but Gaps Remain(BCG)
注2:IT leaders want better security, data privacy from AI agents(CIO Dive)
注3:IT leaders flag security, privacy concerns amid agentic AI adoption(CIO Dive)
注4:Agentic AI delivers measurable value to early adopters(CIO Dive)
注5:IBM integrations target security, governance for agents(CIO Dive)
注6:GitHub adds agentic capabilities to Copilot in latest automation push(CIO Dive)
注7:Salesforce debuts Agentforce 3, adds governance controls(CIO Dive)
注8:How PepsiCo moves past AI pilot purgatory(CIO Dive)
注9:Carmakers rev up AI efforts amid economic uncertainty(CIO Dive)
注10:Beauty brands blend AI into operations(CIO Dive)
注11:Inside Walmart’s all-in playbook for generative AI, agentic tools(CIO Dive)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
CIO Dive(キーマンズネット)
米国でビジネスジャーナリズムに特化した記事を掲載するIndustry Diveの、CIO(最高情報責任者)に関する連載「CIO Dive」の記事一覧です。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「パスキーはワナだ、使うな」にネット騒然 プロが“待った”をかけるワケ:902nd Lap
-
2
今、IT資格を取るならどれ? ランキングに見る「急浮上の資格」と「不動の資格」
-
3
「Gemini Notebook」で始める「AI×自動化」実践ガイド
-
4
大田区、年1000時間の問い合わせを「AI電話」で削減できるか? 実証実験で見えた課題
-
5
なぜ、突如「PHPパニック」は起こったのか? 緊急メンテ続出の理由とその後
-
6
止まらない不正アクセス、広がる情報漏えい 大手企業・公的機関を襲った10事案
-
7
48年も愛された名作CPU「Z80」を、引退に追い込んだ“抗えない事情”
-
8
PHP脆弱性、自社のリスクは? 今すぐできる点検の手順とPHP以外の注意点 無料点検も登場
-
9
磐田市、財務会計業務への生成AI導入実証 年間590時間、約177万円の削減効果を確認
-
10
「言い訳文化」から脱却のNECが足立区に伝授した生成AI活用術とは データ活用“逆算”の鉄則
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー