チャットbotの導入は社員による問題の自己解決に貢献した。Office 365の導入の際は、ピーク時に600件もの問い合わせがあったが、約40件にまで削減でき、2人のオペレーターで十分に対応可能となった。同社は各課にヘルプデスクを兼任するITコーディネーターを配置しているが、彼らにPCやメールの使い方についての質問が集中することも減った。
業務負荷の解消に効果を発揮したチャットbotへの期待はさらに高まる。経営企画部 デジタル・イノベーション室長の齊藤桂司氏は、社内ポータルにもチャットbotを導入したいと意気込む。
「過去の文書は、グループウェアだけでなくクラウドストレージなどにも分散して保存されています。これを一気に検索できるようなチャットbotが実現できないかと考えています。MZbotはRPAやOCRとも連携できるので機能拡張も視野にいれて検討中です」(齊藤氏)
チャットbotを構築するためのコストや回答精度を向上させる手間が障壁となり、社内でチャットbotを活用する事例はまだ少ない。多くの試行錯誤によって壁を乗り越えた同社の事例は、他の企業にとっても解決の糸口となるだろう。
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