車載プラットフォームのオープン標準を目指すプロジェクト「Automotive Grade Linux」。その全容を徹底解説する。
今回のテーマは車載プラットフォームのオープン標準を目指すプロジェクト「Automotive Grade Linux(AGL)」だ。Linux Foundationの配下で来たるコネクテッドカー時代に向けて、自動車に要求される各種アプリケーションの土台作りを目的として運営されている唯一のオープンソースプロジェクトだ。トヨタ自動車の新型カムリへの搭載が発表されて話題を呼ぶAGLのあらましを解説する。
AGLは、Linux Foundationのオープンソースプロジェクトの1つだ。コネクテッドカーに搭載する標準プラットフォームとしてLinuxのコア技術を活用する活動を行っている。現在は自動車メーカーとサプライヤー(OEMメーカー、Tier1サプライヤー(自動車メーカーに直接納品する一次請負業者)ソフトウェアベンダー、チップメーカーなどを含む)など100社を超える企業が同プロジェクトに参画中だ。
AGLは多くの自動車メーカーとそのサプライヤーが共通して利用できるオープンな車載用ソフトウェアプラットフォームを構築・提供しようというプロジェクトだ。OS開発にとどまらず、ハードウェア(チップ)からドライバー、ミドルウェア、アプリケーションフレームワーク、アプリケーションの開発までを視野に入れ、共通化できるソフトウェアを1つのパッケージにして公開することを目指している。
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