全ての電子メールが届いた時に処理を行う場合はこのままでもいいのですが、今回は条件があります。
これを、トリガーに設定していきますが、そのために必要な「詳細パラメーター」を選びます。
まずは差出人です。上司の名前を入力すると候補が表示されるので選択します。
続いて、件名フィルターです。「【期限厳守】」と入力します。
「アクション」は、「トリガー」というきっかけを受けて実際に行う処理です。
アクションは本当にさまざまなものがあるので紹介しきれませんが、ごく一例を紹介します。
今回は、「To Doを追加する」というアクションを使いたいと思います。先ほど設定したトリガーの下にある+をクリックして、「アクションの追加」をクリックします。
今回はアクションとして「Microsoft To-Do (仕事)」の「To Doの追加」を使います。「To-Do」と入れて検索し、少しスクロールして「Microsoft To-Do (仕事)」を探し「さらに表示」をクリックします。
「To Doを追加する (V3)」をクリックします。
追加した「To Doを追加する(V3)」のアクションで、具体的にどのようなTo Doを作成したいか決めていきます。まずは、どのTo DoリストにTo Doを入れるかを設定します。今回は既定値の「タスク」を設定します。
続いて、タスクのタイトルや期限を設定しますが、先ほどトリガーで設定した上司の電子メールアドレスなどとは異なり、届いた電子メールによって変えて欲しいですよね。
例えば、このようにしたいと考えました。
設定項目 | 設定値 |
---|---|
Tos Doのタイトル | 電子メールの件名 |
To Doの期日 | 電子メールを受信した日 |
To Doの本文 | 電子メールの本文 |
実は、Power Automateでは、トリガーやアクションで受け取ったデータを、他のアクションで利用できます。
まずはタイトルを設定してみます。タイトルに初めから入っている「DefaultToDo」の文字を消し、雷のようなマークをクリックします。
そうすると、トリガーである「新しい電子メールが届いたとき」に入手できる、件名や宛先、本文などの、さまざまな値を指定できるようになっていることが分かります。
「件名」をクリックすると、To Doのタイトルに設定されます。
探している項目が見つからない場合は「表示数を増やす」をクリックします。
期日に指定したかった「受信日時」が見つかりましたので、先ほどと同じようにクリックして設定します。
同様の操作を繰り返し、タイトル、期日、本文を設定しました。
ここまでできたら、保存しておきましょう。
これでフローは完成しました。では実際に電子メールが届いたときに、To Doが作成されるか確認してみましょう。新しい電子メールが届きました。
自動でTo Doが作成されていました。
今回は、Power Automateの魅力を中心に、実例を交えてご紹介しました。今回作ったフローは簡易的なものではありますが「複数のサービスを自動で連携させる仕組みを、難しいコードを書かずに作ることができる」というイメージが少しでも伝われば幸いです。
次回以降、もう少し具体的なシナリオを元に、段階を踏んでさまざまな自動化の仕組みをご紹介します。本記事が皆さまの自動化ライフの第一歩になれば幸いです!
2002年にJBSに入社。エンジニアとして「Active Directoryドメインサービス」や「Exchange Server」などの案件を担当。その後、社内向けの技術サポートや研修を行う部門に移動し、現在は人事系部門の中で技術分野の人材育成に携わる。
従業員への技術研修を行いながら、アウトプットによるエンジニアスキルの向上を目指してJBS Tech Blogを立ち上げる。編集長としての役割をこなしつつ、自らもAzureやPower Platformの記事を執筆。
生きがいはサウナ。週2回のサウナ通いが欠かせない。
JBSはMicrosoftなどのクラウドソリューションに強みを持ち、コンサルティングからソリューション導入、運用に至る一連の支援を通じて、お客さまのデジタル変革に伴走するクラウドインテグレーターです。また2020年より生成AI技術の活用促進を目的とした活動を行い、MicrosoftのCopilotを中心とした利活用、定着化推進にも力を入れています。
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