文書管理システムとは、紙文書の電子化から保管、破棄までを一括して管理するシステムを指す。社内文書の検索やバージョン管理、各ファイルに対する権限の付与などを可能にする。最近では、ペーパーレスを目的に導入するケースも増えている(続きはページの末尾にあります)。
文書管理システムは、ビジネス文書や帳票の電子化や保管、文書のライフサイクル管理、情報保護などを可能にする。2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法では国税関係帳簿書類にタイムスタンプの付与が義務付けられているが、文書管理システムの中には指定の場所にファイルを保存すると自動的にタイムスタンプが付与されるものもあり、近ごろは改正電子帳簿保存法への対応策の一つとして導入するケースもみられる。
ファイルを特定の場所で管理するという観点ではファイルサーバによる管理とさほど変わりはないのではと思われがちだが、検索性やバージョン管理が可能になる点で大きな違いがある。
ファイルサーバはファイルの保存場所としての機能は持つが、「どこに、どのような書類があるか」という一元管理の機能までは持ち合わせていない。文書管理システムであれば、組織内にあるファイルを横断的に検索が可能で、目的の文書をスピーディーに見つけ出せる。また、文書のバージョン管理も可能で、誰がどのような変更を加えたかを変更履歴から追える仕組みも持つ。
また、ファイルや帳票ごとに参照、閲覧、更新、削除などアクション別の権限設定が可能で、「誰にどこまでの操作を許可するか」を細かく指定できる。ユーザー以外にも、グループ単位、フォルダ単位でアクセス権限を設定することも可能だ。
以下が、一般的な文書管理システムが備える主な機能だ。製品やサービスによってサポートする範囲が異なるため、あらかじめ自社の管理ポリシーを明確にし、どこまで求めるかを整理することが望ましい。
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